平成26年度(2014) 試験 問12 | 中小企業診断士 企業経営理論

海外でのトラブル対処には時間とコストがかかり、時には政治的な介入がありうる事を想定しておかなければならないので、国際弁護士や国際関係機関との連携を構築することも重要である。　

自社製品の海外拠点での生産販売を目指す場合、日本国内で現地人を採用し、日本語によるビジネス能力を育成し、彼らを責任者にした輸出から着手する方が回り道であるが、現地拠点とのビジネス・コミュニケーションが円滑になり、進出リスクを軽減できる可能性が高まる例がみられる。　

単独出資での進出に制限がある場合、現地パートナーとの関係構築が重要になるので、現地操業後の管理運営について密接な情報交換と深い人間関係を通じた信頼の構築が難しい場合は、進出を中止することも選択肢になる。　

部品のサプライヤーとして進出する場合は、アセンブラーと連携を図るとともに、現地での販売先を確保できる見通しをつけておくことが必須になる。