平成16年度(2004) 試験 問44 | 中小企業診断士 中小企業経営・政策
A社は、社員20名の運送会社である。
現在の取引先から、料金引き下げの通告があり、売上を確保するためには新規顧客開拓が急務となっていた。
そこに、これまで手がけていない分野の仕事の打診があった。
その仕事を請け負うには、相手先企業の要望に応えるだけの設備投資が必要であった。
投資資金についての準備はできたが、果たしてその仕事を請け負うかどうかの判断に困っていたA社社長は、中小企業診断士に相談を持ちかけた。
中小企業診断士は、社長に対するコーチング的観点での質問を下記のように想定した。
・社長は、どうしたいですか。
・恐れていることは何ですか。
・ここまででうまくいっていることは何ですか。
・何に悩んでいますか。
・この仕事は誰に任せますか。
・3年後どうなっていたいですか。
・御社の強みは何ですか。
・この分野の仕事に強い同業者は、どのような特徴をもっている会社ですか。
(設問1)
一般的にコーチングでは、意図や目的のある質問が効果的であるといわれている。
コーチングで使われる質問に関連した説明で、最も不適切なものはどれか。
選択肢 ア
あいまいなことに対して行動は起きにくいので、物事を具体化させる質問が効果的である。
選択肢 イ
可能性にかかわらず、未来を予測するための質問が効果的である。
選択肢 ウ
可能性を探るためのリソースを引き出す質問が効果的である。
選択肢 エ
気づきやひらめきは具現化しにくいので、相手の視点を移動させない質問が効果的である。
[出典:中小企業診断士 中小企業経営・政策 平成16年度(2004) 試験 問44]
(設問 2)
社長とのコーチングで気をつけることで、最も不適切なものはどれか。
選択肢 ア
相手(社長)がどのような対人関係をとる傾向にあるかを考慮し、その人(社長)のタイプにあわせた対応を意識する。
選択肢 イ
相手(社長)の課題をはっきりさせるために、アセスメントを行う。
選択肢 ウ
相手(社長)を観察し、心の状態やもののとらえ方を見極める。
選択肢 エ
感じたことについては、相手(社長)にその場では伝えず、後日書面やメールなどで伝える。
[出典:中小企業診断士 中小企業経営・政策 平成16年度(2004) 試験 問44]