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N社は、創業以来下請企業として、メッキ加工業を営んでいたが、条件の悪い仕事が次第に増加し、資金繰りを圧迫していた。
そのような折、N社社長は以前から付き合いのあった中小企業診断士に、相談することになった。
以下はそのときの会話の一部である。

社長「最近下請の仕事の条件はますます厳しくなっています。このままの状態では、先行きがとても心配です。」

診断士「なるほど、よくわかりますよ。業界の状況は厳しいようですね。そんな業界の中で、うまくいっている会社をご存知ありませんか。」

社長「うーん、なかなかないんだけど、T社は、短納期をアピールして、現金取引の小口顧客を増やしていっているそうですよ。」

診断士「それを御社でやるとすると、イメージできますか。」

社長「小口の顧客のニーズに細かく応える必要があって、今の当社の体制を考えると、ちょっとイメージしにくいですね。」

診断士「そうなんですね。では、御社が今の体制を変えていくとしたら、どのような形態にしていきたいと思われますか。」

社長「そうですね、やはりこちらからメーカーに対して提案できる企業にしていきたいですよね。」

診断士「なるほど、いいですね。

では御社が、そのような提案型企業に転換するために必要なことは何ですか。」

社長「製品・技術動向に関する情報を持っていなければ、始まりません。」

診断士「では、その情報を収集する方法には、どのようなものがあるのでしょうか。」

社長「人的ネットワークの形成だと思います。取り引き先からの紹介、同業者間の情報交換、異業種交流会、公的機関が主催する講演会やセミナーなどへの積極的参加が考えられます。」

診断士「結構ありますね。このことについて、従業員の方々にも聞いてみると、ほかにも出てきそうですね。」

(設問1)
上記の会話全体を通して、診断士はどのようなことに注意を払っていると思われるか。
最も不適切なものを選べ。

選択肢 ア

相手の話に同意するメッセージを随所に使っている。

選択肢 イ

うまくいかない原因を明らかにするようにしている。

選択肢 ウ

行動が起きやすいように、相手の話をより具体化するような質問をしている。

選択肢 エ

問題解決策をこちらから伝えるのではなく、相手に考えさせ、それを話してもらうようにしている。

[出典:中小企業診断士 中小企業経営・政策 平成15年度(2003) 試験 問46]

(設問 2)
この場面で診断士は、上記文面では表現できない言葉以外の方法で、効果的な コミュニケーションをとっていることが想像できる。次のうち、心裡学者アルバート・メラビアンのコミュニケーションに関する研究について最も適切な記述はどれか。

選択肢 ア

コミュニケーション全体の中で、顔の表情、ジェスチャー、姿勢、態度などのビジュアルな要素によって伝わる割合は、55%である。

選択肢 イ

コミュニケーション全体の中で、口調、抑揚、語調の強弱など、声のトーンによって伝わる割合は、55%である。

選択肢 ウ

コミュニケーション全体の中で、言葉による表現によって伝わる割合は、38%である。

選択肢 エ

コミュニケーション全体の中で、ノンバーバルなもので伝わる割合は、38%である。

[出典:中小企業診断士 中小企業経営・政策 平成15年度(2003) 試験 問46]

解答

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