平成22年度(2010) 試験 問18 | 中小企業診断士 経営法務
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
金融商品取引法により、上場会社は財務報告に係る内部統制報告書の提出が義務づけられている。企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」(以下「本基準」という。)によれば、内部統制とは、基本的に、企業の4つの目的の達成のために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本的要素から構成されると定義されている。この4つの目的のうち、「財務報告の信頼性」を確保するための内部統制を「財務報告に係る内部統制」と定義し、この有効性について経営者による評価及び公認会計士等による監査についての考え方を示している。中小企業においては、上場企業でない限りこのような基準の適用はないが、規模がある程度以上の会社になると、健全な会社経営のために、会社が営む事業の規模・特性等に応じた内部統制を整備することが求められている。
(設問1)
本基準で示している内部統制によって企業が達成すべき4つの目的のうち、「財務報告の信頼性」以外の目的として、最も不適切なものはどれか。
選択肢 ア
企業統治体制の確立
選択肢 イ
業務の有効性及び効率性
選択肢 ウ
事業活動に関わる法令等の遵守
選択肢 エ
資産の保全
[出典:中小企業診断士 経営法務 平成22年度(2010) 試験 問18]
(設問 2)
経営者は、内部統制の目的を達成するために内部統制の基本的要素が組み込まれたプロセスを構築し、それを適切に機能させていくことが求められている。本基準では6つの基本的要素(①統制環境、②リスクの評価と対応、③統制活動、④情報と伝達、⑤モニタリング、⑥ITへの対応)を列挙している。 このうち、経営者の意向および姿勢のように、組織内のすべての者の統制に対する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなすものとして最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
統制活動
選択肢 イ
統制環境
選択肢 ウ
モニタリング
選択肢 エ
リスクの評価と対応
[出典:中小企業診断士 経営法務 平成22年度(2010) 試験 問18]