平成20年度(2008) 試験 問2 | 中小企業診断士 経営法務
平成20年8月1日、中小企業診断士であるあなたは、顧客から以下の相談を受けた。このときのあなたの回答として最も適切なものを下記の解答群から選べ。
[相談概要]
平成20年6月10日、父親が死去した。父親は事業(個人事業)を行っていたが、その事業は長男が継ぐことになっている。父の事業は必ずしもうまくいっているわけではなく、若干だが、資産よりも負債の方が多いようだ。次男である私は独自で生計を立てているので、父の負債を一切相続しないようにしたい。
選択肢 ア
あなただけがお父様の負債を相続しないようにするには、家庭裁判所で相続法規の手続きをとらなければいけません。相続放棄の期間は、原則として、相続開始があったことを知ってから3か月以内ですから、急いだ方がよいと思います。
選択肢 イ
お父様がお亡くなりになってから、100日以内に家庭裁判所で限定承認の手続をとれば、資産があったときだけ返済すればよいことになりますから、他の相続人の方が反対しても、お一人でその手続をとられた方がよいでしょう。
選択肢 ウ
現時点で、あなたはお父様の事業には何も関与されていませんから、お父様の負債を負うことは法律上あり得ません。どうしても、気になるのであれば、念のため、お父様の負債だけ放棄する手続を家庭裁判所でとればよいと思います。
選択肢 エ
相続人全員で遺産分割協議を行って、ご長男が全部相続することにすれば、法律上負債も当然にご長男が相続されたことになって、あなたがお父様の負債を負うことはありませんので、これからゆっくり遺産分割相続を行えばよいと思います。
[出典:中小企業診断士 経営法務 平成20年度(2008) 試験 問2]
解答
正解
ア
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