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次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

高齢化社会を迎え老人の介護が社会問題化している現在、甲は、「優愛」(ゆうあい)という商号の株式会社優愛を1年前に設立して、老人の介護を行うヘルパーを派遣する業務を行ってきた。甲は、株式会社優愛が、規模が小さく、知名度が全くなかったので、会社の規模拡大をめざし、全国に系列病院を多数有する総合病院Yに働きかけ、総合病院Yと連携して退院後における老人介護のヘルパーの派遣体制の確立に取り組むことにした。そこで、甲は、総合病院Yとの連携にあたって、介護業務に愛称を付けることを考え、社名の「優愛」では現代において受け入れられ難いと思い、社名「優愛」と称呼が同じになる図案化されていないアルファベットの「U」と「I」を結合し標準文字で作られている「UI」の文字を業務案内等のパンフレットのタイトルに使用することとした。また、会社の事業姿勢がすぐ分かる標語を考えついて「老人に優しさを、介護の仕事に愛をもって接します」という標語を作ってパンフレットに印刷して使用し始めた。

(設問1)
株式会社優愛は、「UI」について商標登録を受けて商標法で保護を受けたいと考え、あなたのアドバイスを求めた。次のアドバイスの中で最も適切なものはどれか。

選択肢 ア

「UI」は、アルファベットの「U」と「I」の2文字から構成された簡単な標章ですから、自社の社名「優愛」と称呼が同じであっても使用し始めたところですので図案化しない限り保護されません。

選択肢 イ

「UI」は、甲が独自に考えついた標章ですから、例え図案化されていない標準文字で作られていたとしても独創性がありますので、介護ヘルパーを派遣する業務の商標として登録を受けることができます。

選択肢 ウ

株式会社優愛は介護を必要とする老人に介護ヘルパーを派遣する業務において「UI」を最初に使用し始めたものですから、何の手続もしなくても商標法で保護されます。

選択肢 エ

標準文字で作られている「UI」は、株式会社優愛の規模が小さく知名度が全くなくても、社名と称呼が同じですので商標登録を受けることができます。

[出典:中小企業診断士 経営法務 平成17年度(2005) 試験 問6]

(設問 2)
株式会社優愛は、考慮に考慮を重ねて創り上げた標語を他社に真似されたくな いので商標法で保護を受けたいと考え、あなたのアドバイスを求めてきた。次のアドバイスの中で最も適切なものはどれか。

選択肢 ア

この標語の中には、「老人」と「介護の仕事」という誰でも通常使用できる言葉が含まれていますが、この標語は、会社の業務内容を的確に表していますので、商標登録を受けることができます。

選択肢 イ

この標語は、甲が独自に考案したもので、会社の業務内容を端的に表すものとなっており、独創性がありますので、商標登録を受けることができます。

選択肢 ウ

この標語は、このままでは誰が使用するものであるか分かりませんので、それを明確にするために標語の前に「わたくしたちは、」という主語を挿入すれば商標登録を受けることができます。

選択肢 エ

この標語は、老人に介護ヘルパーを派遣する業務の内容そのものを表しているだけなので、商標登録を受けることができません。

[出典:中小企業診断士 経営法務 平成17年度(2005) 試験 問6]

解答

設問1
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設問2
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