平成15年度(2003) 試験 問13 | 中小企業診断士 経営法務
製造物責任の有無に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
A社の新築の自社ビルには、X社製のエレベーターが使用されている。ところが、そのエレベーターには、「開」のボタンを5秒以上押すと、扉が閉まらなくなる欠陥があった。A社はX社に対し、X社の製造物責任に基づき、A社が支出したエレベーターの修理代金を損害として賠償請求することができる。
選択肢 イ
Aは、建設会社X社が建築した新築分譲マンションの101号室を、デベロッパーY社から購入した。ところが、101号室にはホルムアルデヒドを含む接着剤が大量に使用されており、Aはシックハウス症候群に羅患してしまった。AはX社に対し、X社の製造物責任に基づき、Aの治療費を損害として賠償請求することができる。
選択肢 ウ
X社製の表計算ソフトウェアには、コンピューターにインストールすると、自動的にコンピューター内のデータを書き換えてしまう、という欠陥があった。A社はこれをX社のホームページからダウンロードする方法で購入し、コンピューターにインストールしたところ、コンピューター内の顧客の注文数のデータを書き換えられたため、多額の損害を被った。しかし、ソフトウェアは物ではないから、X社が製造物責任を負うことはない。
選択肢 エ
ファーストフード店を経営しているX社は、Y社が製造した調理済のおでんを、店頭で暖め、販売している。ある日X社の店でおでんを買った客Aがおでんが原因で食中毒となった。しかし、X社はおでんを製造していないので、Aに対し製造物責任を負うことはない。
[出典:中小企業診断士 経営法務 平成15年度(2003) 試験 問13]