平成26年度(2014) 試験 問15 | 中小企業診断士 企業経営理論
経営者による戦略の選択は組織構造とプロセスを形作るとともに、組織構造とプロセスは経営戦略を制約する。代表的な研究者であるレイモンド・マイルズとチャールズ・スノーは、組織の戦略の型によって解決すべき企業者的問題、技術的問題、管理的問題が異なり、そのコストと利点も異なると主張した。これについて最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
受動型(reactor)戦略をとる企業は、経営者がトップダウンで明確な戦略を示すことができないため、社内ベンチャーのようなボトムアップからイノベーションが生まれるような制度をもっている傾向が高い。
選択肢 イ
探索型(prospector)戦略をとる企業の企業者的問題は、新製品市場の開発と新市場の創造にある。そのために柔軟に試作的な技術を追求し、中央集権的な統制システムを採用する。
選択肢 ウ
分析型(analyzer)戦略をとる組織が直面する企業者的問題は、既存の製品−市場分野の維持と新しい製品−市場分野の開発のバランスをとることにある。そのために、応用研究分野で複数のコア技術を持ち、安定性と柔軟性のバランスをとる組織構造が必要とされる。
選択肢 エ
防衛型(defender)戦略をとる組織が直面する企業者的問題は、既存の事業領域を積極的に維持することである。そのためにコアとなる技術以外にもイノベーションを追求し、有機的管理システム採用する必要がある。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成26年度(2014) 試験 問15]