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明治40年から続く豆腐製造業を継いだA氏は、豆腐市場における価格競争の激化や原料価格の高騰によって、ここ数年の間、減収減益に悩まされており、A氏の豆腐工場は、今や廃業の危機に直面している。
そこでA氏は既存の製品分野である豆腐製品を脱コモディティ化させるとともに、自社の資源を有効に活用できそうな新たな製品分野として手作りドーナツの製造に目をつけ、事業の再建を目指している。
現在、A氏は、自社製品のブランド化とそのための資金調達に向けて、日夜奔走している。


以下はA氏が計画しているブランド構想についてのシナリオの一部であり、融資を相談している金融機関に対する説得材料でもある。
このうち、最も不適切なものはどれか。

選択肢 ア

A氏は、取引先の有力チェーン小売企業の棚の好位置により多くの新製品のフェイス獲得を図るため、その交換条件として同チェーンの安価なPB商品のための専用生産ライン増設への投資を検討している。

選択肢 イ

A氏は製品による差別化だけでなく、自社製品の販売経路(チャネル)や営業手法による差別化機会を検討しているが、経験価値が重要となるドーナツの製造販売ではフランチャイズ方式による小売店舗網の構築を計画している。

選択肢 ウ

持続的な競争優位を確立するためには、自社の内部だけでなく、外部の環境をしっかり把握しないといけないが、後者を分析するにあたっては競合に加え、異業種の市場の観察から市場創造の構想を練ることが欠かせない。

選択肢 エ

消費者が、自社の製品の属性を識別し、明確に差別化されたものであるという知覚イメージをもつことがブランド化の要であるから、商品説明のためのコミュニケーションの基本として産業財の営業を参考にしようと計画している。

選択肢 オ

豆腐の製造販売での新製品のブランド化を目指すにあたって、A氏は活気ある多くの商店街の空き店舗に簡易直営店を出店する計画を立てている。これは配送車両の積載率向上にもつながる。

[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成22年度(2010) 試験 問30]

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