平成21年度(2009) 試験 問8 | 中小企業診断士 企業経営理論
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
長期的に自動車産業を観察すると、自動車をめぐって幾度か大きな変化が起こっていることが分かる。
馬車をいくら改良しても自動車にならないといわれるように、まず自動車が発明されなければならなかった。
ガソリンエンジンを搭載して自力で走行する自動車が [A] によって発明された。
こうして誕生した初期の自動車は、一品ごとの受注生産による高価なものであった。
これを大衆的な乗り物にするには量産技術が必要であった。
①移動組立ラインによる大量生産の技術は、20世紀初頭に米国で [B] によって生み出された。
こうして自動車が普及するにつれて、人々のニーズを反映した自動車が求められるようになり、多様な自動車が作られるようになった。
自動車が道路にあふれるようになると新たな問題が発生した。
②自動車が環境やエネルギーさらには人間社会とどのように調和していくかという問題である。
21世紀の自動車は、これらの問題を克服するべくさまざまな側面で大きな変化が求められている。
特に日本は欧米よりもこの問題への技術対応について先行しているといわれている。
(設問1)
文中の空欄AとBに入る最も適切な人名の組み合わせを下記の解答群から選べ。
a アルフレッド・スローン
b カール・ベンツ
c ジョヴァンニ・アニエッリ
d ヘンリー・フォード
e ルイ・ルノー
A:a
B:c
A:a
B:d
A:b
B:d
A:c
B:e
A:d
B:e
作業条件の標準化と工程の専門化
車両デザインの限定と固定化
需要の価格弾力性がある潜在的に大きな市場の存在
生産ラインの労働者の多能工化
単一車種生産による生産の同期化
新たな動力源やエネルギー源の開発が重要であるが、これまでの自動車産業の技術体系と異質であるし、開発コストが膨大にかかることから、自動車産業では産官学の共同開発が活発である。
円滑な自動車交通を図るべく、ITS(IntelligentTransportationSystem)と呼ばれる情報技術に支援された交通流システムの実証実験が自動車メーカーや情報通信関連企業によって行われており、新しい産業需要を生み出すと期待されている。
環境問題に対応すべく自動車のエレクトロニクス化が急ピッチで進んでおり、家電や重電の大手企業が自動車メーカーの有力なパートナーになってきている。
軽量で剛性が高く、乗り心地が良い車として、モジュール型アーキテクチャーの車体が自動車の大勢となり、自動車開発は全体最適を優先するようになってきた。
わが国では環境にやさしく燃費のよいエンジンとして注目されるクリーン・ディーゼルエンジン車の普及度は欧州に比べて低いといわれる。