平成21年度(2009) 試験 問9 | 中小企業診断士 企業経営理論
全国各地に長い社歴を誇る企業が存在する。そのような長寿企業に興味深い経営上の特徴が見られる。それらの特徴を説明する記述として、最も不適切なものはどれか。
選択肢 ア
江戸時代には上方から江戸に向けて送られる荷物は下り荷と呼ばれたが、運送できる量や必要とされる時間などの制約が強いため、上方で評判の製品は江戸では珍重され、それが現在に続く老舗ブランドを形成している。
選択肢 イ
近江商人が重視する三方よしとは、生産者、販売者の利益が改善されることにより、全体の経済効率が高まることをいう。
選択肢 ウ
老舗企業では互いに市場を棲み分けながら、自社製品への根強い愛顧者を安定的に確保しており、競争と共生のバランスが生まれていることが見受けられる。
選択肢 エ
地域に根を下ろした長寿企業では地域の生活ニーズを満たすべく、地域の資源や伝統的な技術を駆使するとともに、そこに現代の技術成果を導入して、生産性の向上や商品開発を試みるなどの例が多い。
選択肢 オ
強い商品ブランドや企業ブランドを守るべく、経営が保守的になりやすく、新製品や新市場の開発が鈍くなり、生活スタイルの変化とともに市場が狭隘化する傾向がある。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成21年度(2009) 試験 問9]