平成18年度(2006) 試験 問3 | 中小企業診断士 企業経営理論
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
OEMを視野に入れた製品供給体制を敷き、当該製品の技術標準を確立しつつ、自社のブランド力を生かしたマーケティング戦略に重点を置く。
研究開発に経営資源を重点的に配分して、すべての部品やキーコンポーネン トを自社生産に切り替えて、既存製品のシェア拡大に特化する。
国内競争力を失いつつある製品について、海外生産や海外発注に切り替え、海外からの安価な製品を大量供給しながらシェアの回復を図る。
参入の遅れた技術については外部からの部材供給に切り替え、得意とする現有技術の精緻化を図りつつ、製品供給に取り組む。
社内技術やノウハウの囲い込みや漏出対策をとりながら、生産能力を強化するとともに、新製品開発を急ぎ、自社製品の競争力を高める。
工場を持たずに主として製品の企画や設計に専念する企業をファブレス企業と呼んでいる。
顧客の設計図をもとに電子部品等の製造を請け負う企業をファウンドリー企業と呼んでいる。
電子部品メーカーからの部品供給網を築いて電子部品を販売する流通業者をEMS企業と呼んでいる。
発注元のブランドや仕様に基づいて電子部品等を設計し製造する企業をODM企業と呼んでいる。
新規参入企業が国際的な水平分業を活用して、標準化したキーデバイスを外部調達して開発した製品を大量供給しながら参入すると価格競争が激化しやすい。
成長産業で技術仕様が不断に変化すると、標準部材市場が崩壊するので、新規参入企業は新製品の開発が不可能になり、撤退せざるを得なくなる。
先発企業は、部材間の適合性を確保した製品設計を図り、設計技術力による差別化によって、参入企業のキャッチアップのタイムラグを生み出して参入企業の追撃をかわす。
先発企業は、部材の適合的なデザインと生産技術の最適ミックスによりキーコンポーネントの独創性を強め、製品のコモディティー化を回避しようとする。
多数の企業が類似技術で参入すると、先発企業は製品開発コストを十分回収できない横並びの価格競争に陥ることになる。