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下図は、成長していく組織との比較で、衰退していく組織の特徴を、「衰退の兆候」、「不作為」、「誤った行動」、「危機」、「倒産」という5段階に分けてモデル化したものである。①、②、③は、衰退過程から成長軌道に復帰させる方向性を図式化したものである。組織が衰退する原因やメカニズム、またその克服方法に関する記述として最も適切なものはどれか。

選択肢 ア

第1段階は、衰退の兆候が現れつつあるが、組織はこれに気づいていない時期 である。このような問題は、技術や顧客との不調和について組織が適切な情報を 得ることができず、ダブルループの組織学習が行われているからである。

選択肢 イ

第2段階は、組織が業績悪化について気がづいてはいるが、既存の思考様式に 従って行動を続けるため、問題の解決に役立つ行動を展開できない時期である。 この段階の早い時期に、図中の①に示すように適切な情報を獲得・解釈できる仕 組みを構築できれば、組織は成長軌道に復帰する可能性が高くなる。

選択肢 ウ

第3段階は、組織が業績の悪化をもはや無視できなくなる段階であるにもかか わらず、誤った修正行動が展開されてしまう時期である。このような現象は、既 存の行動に対するコミットメントが強くなりすぎることが原因となるダブルルー プの組織学習が起こっている可能性が高い。

選択肢 エ

第4段階は、組織の業績が生存を脅かす限界の水準に達している段階である。 この段階に達すると、組織はもはや変革に必要な十分な資源を持っていないため に、図中の③に示すように漸次的な改革を積み重ねていかなければ成長軌道に復 帰することは難しくなる。

[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成18年度(2006) 試験 問12]

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