平成16年度(2004) 試験 問23 | 中小企業診断士 企業経営理論
組織学習は、低次学習(lower-orderlearning)と高次学習(higher-orderlearning)に分けて考えることができる。これまでの組織学習に関する研究は、組織学習は多くの場合、低次学習になりやすく、高次学習が困難であることを明らかにしてきた。その理由に関する記述として最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
一定期間以上、目標水準を超える業績が続くと、いわゆる「有能性のわな(competencytrap)」が発生し、現在の能力を磨く方向にしか関心がいかなくなるから。
選択肢 イ
環境が急激に変化すると、いわゆる「ゆでガエル」現象が起こりやすく、高次学習に相当する組織の抜本的変革の時間的余裕がなくなってしまうから。
選択肢 ウ
組織の行動と成果との因果関係が、高次学習の場合には具体的で明確であるのに対し、低次学習の場合には曖昧であるから。
選択肢 エ
組織の中で分業が行われ、それぞれの部分がルースにしか結合していない状況下では、部分の変化・学習が組織全体に波及する可能性が高くなるから。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成16年度(2004) 試験 問23]