平成15年度(2003) 試験 問18 | 中小企業診断士 企業経営理論
次の文章を読んで、以下の設問に答えよ。
その結果、企業組織(焦点組織)は、外部環境構成者から統制されたり、様々な制約を受けている。
焦点組織の外部環境構成者に対する依存度は、次の3つの要因によって決まるという。
第1は、①その資源の重要性であり、焦点組織の生存・存続に必要な程度である。
第2は、外部環境構成者が、②その資源の配分や利用に関してもつ自由裁量の程度である。第3は、代替的な資源獲得の可能性である。
外部環境構成者が、焦点組織にパワーを行使できるのは、こうした3つの条件とともに、焦点組織が相殺パワーを持たない場合である。
(設問1)
下線部①の焦点組織にとっての資源の重要性に関する記述として最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
ある焦点組織にとって重要な資源は、外部環境構成者にも重要であるから、価格は高くなる。
選択肢 イ
価格の安い資源は、大量に購入することができるから、資源としての重要性も低い。
選択肢 ウ
電力のように低価格で豊富にある資源は、常に重要性が低くなる傾向にある。
選択肢 エ
保守サービスのようなスタッフ・サービス的資源でも、機械の故障などの状況では、資源としての重要性は高くなる。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成15年度(2003) 試験 問18]
(設問 2)
下線部②の資源の配分や利用に対する自由裁量に関する記述として最も適切な ものはどれか。
選択肢 ア
機械設備などの資源の使用法などに関する自由裁量は、それを実際に使用する従業員ではなく、経営者の方がにぎっている。
選択肢 イ
焦点組織の意思決定プロセスで用いられる情報をコントロールできる外部環境構成者は、その企業が使用する資源に対する自由裁量を持っているといえる。
選択肢 ウ
政府・行政組織などは、民間企業が利用できる資源の量や使用法を制限するための許認可権を行使することはできない。
選択肢 エ
我々が住んでいる私有財産制社会では、資源に対する所有権を持つものだけが、その資源の利用や配分に関する自由裁量を持つことができる。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成15年度(2003) 試験 問18]