平成30年度(2018) 試験 問19 | 中小企業診断士 企業経営理論
経営者と従業員は、賃金を支払って従業員に職務を委託するプリンシパルと、賃金を受け取って委託された職務を遂行するエージェントの関係として考えることができる。次のような業績インセンティブ制度を仮定する。
P=A+B×X
ここで、Pは賃金、Aは固定給、Bは歩合、Xはエージェントの売上や生産量などの成果である。この業績インセンティブ制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
Aが0 の場合、完全業績給を意味するので、すべてのリスクを従業員(エージェント)が負担することになるので、サボタージュが起こる可能性が高くなる。
選択肢 イ
Aの割合が小さいほど、一般に、組織階層の下位にいる従業員(エージェント)にとってハイリスク・ハイリターンになり、階層の上位で利益責任を負う管理職(エージェント)にとってインセンティブを高める制度となる。
選択肢 ウ
Bが0 の場合、経営者(プリンシパル)側がすべてのリスクを負担することになるので、リスク回避的傾向の高い従業員(エージェント)は積極的に職務にコミットする傾向が高くなる。
選択肢 エ
環境のリスクが小さく、経営者(プリンシパル)が従業員(エージェント)の行動のモニタリング能力が高い状況では、Aの割合が小さく、Bの割合が大きい業績インセンティブ制度が望ましい。
[出典:中小企業診断士 企業経営理論 平成30年度(2018) 試験 問19]
解答
正解
イ
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