平成30年度(2018) 試験 問32 | 中小企業診断士 企業経営理論
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
D氏が所有・経営するギョーザレストランは、現在20 店舗を①チェーンストア・オペレーションで独立運営している。ランチタイムもディナータイムも毎日盛況な状況が続いており、商圏の1 人暮らしの顧客からのリクエストに応える形で持ち帰りサービスも始めている。そのような背景から、②D氏はさらなる顧客満足の向上を目指している。
(設問1)
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
D氏のレストラン・チェーンの店舗は、立地特性に応じて若干の違いをもたせているが、基本的に同形であり、チェーン本部が相当程度の中央統制を行っている。
D氏のレストラン・チェーン本部と契約し、加盟店としてこのレストランを経営したいと申し出る企業が目立っている。この種の契約型チェーンはコーポレート・チェーンと呼ばれる。
D氏のレストランは同一の所有の下で経営されている。この種のチェーンはフランチャイズ・チェーンと呼ばれる。
D氏はレストランをチェーンストア化するにあたって、業務マニュアルの作成やスタッフの研修を行わないことにした。サービスを工業化・標準化することが不可能であることがその理由である。①②
D氏のレストラン・チェーンでは顧客の満足度を測定するために、このチェーンが提供するスマホアプリを活用して顧客へのアンケートを実施し、顧客のリクエストをすべて実現することを最優先している。
D氏のレストラン・チェーンは、低成長の市場環境での厳しい競争に打ち勝つためにサービス・マーケティングの7Ps の充実に努めているが、そのうちの1 つであるサービスが提供される“Physical Evidence(フィジカル・エビデンス)”には、店舗のロゴやサービスマークも含まれる。
D氏はレストラン・チェーンの従業員の動機づけを行うために自社の行動規範を分かりやすくまとめた“CREDO(クレド)”と呼ばれるカードを全従業員に配布し、毎日の始業時にその内容を相互に確認しているが、これはとくに調理・接客技術の向上に直接的に有効である。
D氏はレストラン・チェーンの店舗網拡大に先駆けて、大手のレストラン予約サイトと契約して、顧客が所定の日時にお得なコース料理を事前に予約することのできるバウチャーの販売を始めたが、これは直接流通の経路の拡張によるサービス拡販の典型例である。