平成27年度(2015) 試験 問13 | 中小企業診断士 経済学・経済政策
近年では、企業の業績が上向いてきたことなどもあり賃金が上昇傾向にあるが、賃金上昇が労働者に与える影響を経済モデルで考えてみたい。
いま、ある消費財の消費量をC、その価格を1とする。
個人は、賃金率wでLという時間だけ労働してwLという所得を稼ぎ、当該の消費財を消費することができる。
1日24時間のうち労働以外の時間を余暇Rとすると、労働時間はL=24-R と表すことができる。
こうした仮定のもとにある個人は、C=w(24-R) という制約の中で、CとRを組み合わせることになる。
ただし、労働に投じることができる時間は、最大で12時間(L≦12)であるものとする。
下図は、上記の仮定を踏まえて、賃金率wの場合と賃金率w'の場合(w<w')とに分けて、個人が直面する制約が右下がりの直線として描かれている。
また、この制約線と無差別曲線Ui(i=1,2)との接点として、それぞれの場合における最適なCとRの組み合わせが与えられている。
この図で、賃金率がwからw'へ上昇したものと想定した場合の記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
選択肢 ア
この図では、賃金率の上昇に伴って生じる所得効果と代替効果を合計した効果(全効果)は、余暇時間を減少させる。
選択肢 イ
この図では、賃金率の上昇に伴って生じる所得効果と代替効果を合計した効果(全効果)は、労働時間を減少させる。
選択肢 ウ
この図では、賃金率の上昇に伴って生じる所得効果は、労働時間を増加させる。
選択肢 エ
この図では、賃金率の上昇に伴って生じる代替効果は、余暇時間を増加させる。
[出典:中小企業診断士 経済学・経済政策 平成27年度(2015) 試験 問13]
解答
正解
イ
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