平成30年度(2018) 試験 問21 | 中小企業診断士 経済学・経済政策
寡占市場においては、ライバル店の動きを見ながら、価格を設定することが重要である。下表では寡占市場における価格競争のゲームについて考える。A店とB店の戦略は、高価格と低価格であるとする。両者が異なる価格を設定する場合、低価格にした店は、すべての顧客を得て20の利潤を得ることができるが、高価格を提示した店は顧客を得ることができず、利潤は0 となる。また、両者が低価格にする場合は、この価格で得られる市場全体の利潤20 を半分ずつシェアする。さらに両者が高価格にする場合は、市場全体の利潤は32 となり、各店はそれぞれ16 の利潤を得る。カッコ内の左側がA店の利潤、右側がB店の利潤を示す。このゲームに関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
選択肢 ア
このゲームからは、2 つの店が価格競争を行うと互いにメリットがあることが分かる。
選択肢 イ
このゲームで、A店とB店がともに低価格にする場合、どちらか一方の店が価格を高価格に変更すると、その店の利潤は減少する。
選択肢 ウ
このゲームでは、A店とB店が異なる価格をつける2 つの場合がナッシュ均衡である。
選択肢 エ
このゲームにおけるA店とB店の最適反応は、ともに高価格にする場合である。
[出典:中小企業診断士 経済学・経済政策 平成30年度(2018) 試験 問21]