平成22年度(2010) 試験 問17 | 中小企業診断士 財務・会計
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
D社は現在、新規設備の導入を検討中である。
D社では、この投資案件の意思決定を正味現在価値法に基づいて判定することにしている。
そこでD社は、正味現在価値法において①割引率として用いられるべき資本コストの推計に取り掛かっている。
D社は、今回の投資案件において、投資に必要とされる資金の調達を全額長期借入によって行うことにしている。
この借入金の金利は4%である。
また、D社は企業目標として平均的に有利子負債と株主資本との割合を1:1で維持することにしており、現在の株式資本コストについても検討することにした。
D社では、経験的に自社の株式投資収益率とTOPIXの変化率との間に何らかの関係性があることを認識していた。
そこでD社は、自社の株式投資収益率(RDt)とTOPIXの変化率(RTt)との間に次式のような関係があるものとして、過去の観察データに基づいて次式のαとβを実証的に推計することにした。
②RDt=α+βRTt+etただし、etの期待値はゼロ、分散は一定と仮定される。
(設問1)
文中の下線部①のように、この場合において投資判定基準として用いられるべき資本コストの説明として最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
過去のROAの平均値を用いる。
選択肢 イ
株式資本コストを用いる。
選択肢 ウ
企業全体の平均的な負債と株主資本との比率を用いた加重平均資本コストを用いる。
選択肢 エ
長期借入金利を用いる。
[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成22年度(2010) 試験 問17]
(設問 2)
文中の下線部②のような関係性を仮定して証券収益率の期待値を推計するモデルとして最も適切なものはどれか。
選択肢 ア
2項モデル
選択肢 イ
APT
選択肢 ウ
CAPM
選択肢 エ
インデックス・モデル
[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成22年度(2010) 試験 問17]