平成19年度(2007) 試験 問14 | 中小企業診断士 経営法務
日本の企業Aが海外の企業Bと国際取引をする場合において、最も適切なものはどれか。なお、各語句の意味は、国際商業会議所により作成された国際商取引慣習として使用されている貿易取引条件の解釈に関する国際規則であるインコタームズの「Incoterms2000」に従うものとし、特に文中に明示されているもの以外は、当事者間で特約はないものとする。
選択肢 ア
CIFとは、Cost,InsuranceandFreightの略語であって、売買契約上定められた船積港において、売主が船舶に目的物を船積みすることによって売主の引渡義務が完了し、売主が指定仕向港までの海上運賃と海上保険料を負担しない取引条件をいう。
選択肢 イ
FOBOsakaの条件であれば、大阪港が引渡場所となり、危険負担については、この売買契約上定められた船積港において、物品が本船の舷側に設けられた手すりを横切って通過した瞬間に、売主から買主に移転する取引条件になる。
選択肢 ウ
売買契約上、物品の引渡が「海上および内陸水路輸送」以外で行われる取引を予定している場合は、FOB、CIFいずれの条件によっても合意することができず、買主によって指定された運送人に引き渡すという合意をするほかない。
選択肢 エ
弁済すべき場所について民法の原則は取立債務であるため、売買契約上、引渡義務の履行のためには売主が買主に送付すべきと合意されている場合には、目的物である物品が目的地に到達して、そこに買主が受領でできる状態に至ってはじめて物品が特定する。
[出典:中小企業診断士 経営法務 平成19年度(2007) 試験 問14]