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次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

ポートフォリオ理論では、投資家は対象とするリスク証券の投資収益率Rを予 想する。
1年間の株式投資を仮定するとき、1年間に受け取る予想配当をD,現 在の株価をP0、1年後の予想株価をP1とすると、Rは次式で表される。
したがって、投資収益率Rは [A] と [B] の和で表され、後者はイ ンカム・ゲインを源泉とする。
配当Dが確実に分かっているとしても、1年後の 株価は確定していないので、Rは確率分布として予測されるが、投資家は投資収益 率Rの期待値と標準偏差の2パラメータで投資判断すると仮定される。
たとえば、[表1]に示すパラメータを持つA株式、B株式の2証券のポートフォ リオを考えてみよう。
証券の組み合わせを考える場合、①2証券の投資収益率の関係 (相関係数)を測定することも重要である。
A株式とB株式の投資収益率の相関係 数は-0.8と計測されている。
[表2]は、[表1]のデータに基づき、投資資金を100%として、その内A株式 にXA、B株式に残りXBを投資した場合のポートフォリオ収益率の期待値と標準 偏差を算出したものである。
実行可能なポートフォリオのうち、②リスク回避者を想定すると、③効率的ポート フォリオを見つけることができる。
投資対象をすべてのリスク証券に広げても、同 様に効率的ポートフォリオが存在する。
さらに [C] も投資対象とすると、投 資家はこの [C] とリスク証券だけから構成されるポートフォリオとの組み合 わせに投資することになる。
後者のリスク証券だけから構成されるポートフォリオ のうち最も高い効用を投資家にもたらすものは、 [D] と呼ばれる。
この [D] と個別証券の投資収益率の関係を導いているのが [E] である。
Rfをリスク・フリー・レート、 [D] の期待投資収益率をE(RM)とする と、i証券の期待投資収益率E(Ri)は、次式で表される。

E(Ri)=Rf+βi[E(RM)-Rf]

(設問1)
文中の空欄AおよびBに入る語句の最も適切な組み合わせはどれか。
アA:株価収益率(PER)B:配当利回り イA:株価収益率(PER)の逆数B:配当利回り ウA:株価上昇(下落)率B:配当利回り エA:配当利回りB:株価収益率(PER) オA:配当利回りB:株価上昇(下落)率

選択肢 ア

A:株価収益率(PER)
B:配当利回り

選択肢 イ

A:株価収益率(PER)の逆数
B:配当利回り

選択肢 ウ

A:株価上昇(下落)率
B:配当利回り

選択肢 エ

A:配当利回り
B:株価収益率(PER)

選択肢 オ

A:配当利回り
B:株価上昇(下落)率

[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成16年度(2004) 試験 問11]

(設問 2)
文中の下線部①について、最も不適切なものはどれか。

選択肢 ア

相関係数がゼロの場合、2証券は相互に独立であるといわれる。

選択肢 イ

相関係数が+1の場合、ポートフォリオの標準偏差は、2証券の標準偏差を投資比率で加重平均したものとなる。

選択肢 ウ

相関係数は、-1から+1までの値をとる。

選択肢 エ

他のパラメータに変化がないとして、ゼロの相関係数は、マイナスの相関係数に比べて、ポートフォリオの標準偏差は小さくなる。

選択肢 オ

他のパラメータに変化がないとして、プラスの相関係数は、マイナスの相関係数に比べて、ポートフォリオの標準偏差は大きくなる。

[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成16年度(2004) 試験 問11]

(設問 3)
文中の下線部②について、一般に投資家は、リスク回避者、リスク中立者、リ スク愛好者に分類される。下図は期待値と標準偏差に関する効用の無差別曲線を それぞれのタイプについて表示している。無差別曲線の図形と投資家タイプの最 も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。

選択肢 ア

aはリスク愛好家、bはリスク回避者、cはリスク中立者

選択肢 イ

aはリスク愛好家、bはリスク中立者、cはリスク回避者

選択肢 ウ

aはリスク回避者、bはリスク愛好家、cはリスク中立者

選択肢 エ

aはリスク回避者、bはリスク中立者、cはリスク愛好家

選択肢 オ

aはリスク中立者、bはリスク愛好家、cはリスク回避者

[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成16年度(2004) 試験 問11]

(設問 4)
文中の下線部③について、[表2]の結果を前提とするとき、効率的ポートフォリオを示す最も適切なものはどれか。

選択肢 ア

0%≦XA≦65%の範囲でA株式に投資し、残りをB株式に投資するポートフォリオ。

選択肢 イ

0%≦XA≦100%の範囲でA株式に投資し、残りをB株式に投資するポートフォリオ。

選択肢 ウ

65%≦XA≦80%の範囲でA株式に投資し、残りをB株式に投資するポートフォリオ。

選択肢 エ

65%≦XA≦90%の範囲でA株式に投資し、残りをB株式に投資するポートフォリオ。

選択肢 オ

65%≦XA≦100%の範囲でA株式に投資し、残りをB株式に投資するポートフォリオ。

[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成16年度(2004) 試験 問11]

(設問 5)
文中の空欄C、D、Eに入る語句の組み合わせで、最も適切なものはどれか。

選択肢 ア

C:安全証券
D:効率的ポートフォリ
E:CAPM

選択肢 イ

C:安全証券
D:市場ポートフォリ
E:CAPM

選択肢 ウ

C:社債
D:市場ポートフォリ
E:APT

選択肢 エ

C:社債
D:市場ポートフォリ
E:CAPM

選択肢 オ

C:社債
D:マーケット・ポートフォリ
E:APT

[出典:中小企業診断士 財務・会計 平成16年度(2004) 試験 問11]

解答

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